線引盤の自作
一定の寸法の角線材を製作する場合、まずローラーで希望の厚みまで薄くし、ヤスリで幅を削ります。
少量ならばそれで問題ありませんが、1mを超えるような角線材だとヤスリ作業が大変です。
今回は、あるデザインのモノを製作するのに 0.5×2.0 と 0.5×1.5 の角線材が大量に必要となりました。
『この寸法の線引盤があれば・・・』
ということで自作してみました。
材料は
焼き入れ可能なダシタガネ 鉄角材(10×10) ステンレスボルト(M3)
焼き入れ前のタガネ2本を整形し、φ3.0ドリルで穴を開けます。
片方にフライス盤で 0.5×2.0 と 0.5×1.5 の溝を掘ります。
それぞれの溝にテーパー加工を施します。
焼き入れし、オイルストーンでひずみを除去します。
タガネを固定するサポートを鉄材で作製します。
全てのパーツをボルトで固定し完成です。
それでは使ってみます。材料はシルバー925です。
まずは 0.5×2.0 から。
予めローラで厚み 0.5mm まで延ばしたものを差し込みます。この時の幅は約 2.2mm でした。
エンマがないので、掴み易く加工したプライヤーで引きます。。。
かなり重いですが引き抜けました。
さて寸法は・・・
1.9 ~ 1.95mm といった感じでしょうか。惜しいです。
同様に 0.5×1.5 も試します。幅は約 1.7mm でした。
さて寸法は・・・
1.5 ~ 1.55mmmm 辺りでしょうか。こちらはまずまずです。
結果はまあまあでした。
いつまで使えるか分かりませんけど。
耐久性と精度を求めるなら超硬チップで製作するのがベストですね。
以上、線引盤の製作でした。